タイムテーブルを作る

結局のところ、看護師としてのキャリアアップを目指すのならば今の仕事を要領よくこなせるようでないとどうしようもないのです。理想はあっても能力が追いつかない、というのはとてももったいないことです。しかし、一度能力不足を痛感したとしても、別にそこで諦めなければならない道理もありません。自身の仕事の質を少しずつでも上げていければ、自然に能力も上がっていきます。どこぞの発明家ではありませんが、人の営みの9割以上は努力でなんとかなるものです。
自身の行動を振り返ることができるようになったのなら、更に仕事を無理なくこなせるようになるために次のステップに進む必要性が出てくることにもしかしたら気づくかもしれません。あるいは、振り返っている途中で自身で気付き、既に実行に移しているかもしれません。それはタイムテーブルの作成です。緊急の患者が居るのなら話はまた変わってくるのですが、看護師の仕事というのは大体一日一日で決まっています。すべてが完全に、という訳ではありませんが、ある程度どの時間に何がある、ということは分かっているのではないでしょうか。それらを勤務を始める前にリストアップし、そして優先順位をはっきりさせておきます。手術の補助など最重要(時間を基本的にずらせない)作業がある場合はそれを中心として、できることを片づけていく算段を立てます。そうすると、今までは時間を持て余していたのが「この作業とあの作業の間にできる仕事があるのでは?」といったことに気付くかもしれません。
タイムテーブルと前述した一日の振り返りには大きな違いがあります。その一つとしては、振り返ることは一日の作業を要素ごとに分解し、それぞれのクオリティを上げていくことに効果があります。対してタイムテーブルを作る場合は要素ごとの仕事を再び一日のスケジュールにまとめ、全体として最適化させることに役立ちます。パズルを組み立てることをイメージすると分かりやすいかもしれません。「この空いた30分でできることがあるかも」。このような発想は仕事一つ一つについて考えていてはなかなかできません。かと言って、その仕事一つ一つがグダグダになっていては完成するパズルも完成しません。まずは仕事を振り返って質を高め、それらをうまく組み合わせて余裕を作る、これができればまさに理想的な仕事と言えるでしょう。

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